労災に未加入で、労災事故が起きた時
労災保険と雇用保険とを合わせて労働保険といいます。労災保険とは、業務上や通勤時の労働者の傷病等に対する保険です。また、雇用保険とは、失業した場合の給付等を行う保険です。保険給付は両保険制度で別個に行われていますが、保険料の納付等については、両保険は労働保険として、原則的に、一体のものとして取り扱われています。
さて、この労災保険は、政府が管掌する保険であり、農林水産業の一部を除き、一人でも労働者を雇用する事業主は、保険加入の手続を行った上で保険料を納付することが義務付けられるいわゆる強制保険です。
しかし、労災保険加入義務があるにもかかわらず、加入手続を行わない事業者も多く、適正に手続を行い保険料を納付している事業者との間の費用負担の公平性の問題が生じています。
そのため、平成16年11月からは、以下のように費用徴収されることになりました。
1.加入手続について行政機関からの指導等を受けたにもかかわらず、事業主がこれを行わない期間中に労災事故が発生した場合、「故意に手続を行わないもの」と認定して保険給付額の100%を徴収する。
2.加入手続について行政機関からの指導等を受けていないが、事業主が事業開始の日から1年を経過してなお加入手続を行わない期間中に労災事故が発生した場合、「重大な過失により手続を行わないもの」と認定して、保険給付額の40%を徴収する。
もし労働保険に未加入で深刻な労災事故が起きてしまったら、中小企業の場合には、それだけで事業継続できなくなる場合も考えられます。